2021.05.16 02:28解っているのに手放せないジムリーダーとしての仕事を終えて、とっぷりと日が暮れた時間帯。寄り道もせずまっすぐ一人暮らしの部屋に戻ればレッドがいた。扉を開けた俺を見て小さく笑う。手には二ヶ月前に渡した合鍵が握られている。まるで当たり前のようなその空間に嬉しくなって、でもそれを気取られるのは気恥ずかしくて、呆...
2021.02.09 14:23それでも愛しく思うから僕は「自分で好き勝手に動きたい? それとも俺に動いて欲しい? ヒビキの好きな方でいいぜ」そう言いながらグリーンさんは己のシャツのボタンを外しながら耳元で囁く。部屋に入った途端にこれだ。まったりする時間もなく、グリーンさんはこうして自分を売る。まるでこれだけが自分の存在意義とでも言わん...
2021.01.03 08:49性癖※セリフSSです。※わりと下品です。~シロガネ山~グリーン「お前ってこの雪山でどう過ごしてんの?」レッド「⋯⋯⋯⋯(チョイチョイ」グ「?」~レッドが過ごしてる洞窟へ~グ「すげえええ!! 秘密基地じゃん!! パソコン使えるのか!?」レ「電池で動くようにマサキに改造してもらった。ネッ...
2020.09.27 12:30縁が切れたら会いましょう【注】ヒビキくんが最低でレとグが可哀想******後輩のヒビキに告白をした。好きになったから。何となく、相手もこちらに気を持っている気がしたから。関係が壊れる恐怖よりも想いを伝えたい欲求が勝ったから告白したのに、目の前の少年は予想外の言葉を口にした。「本当に僕のこと好きなら、レッ...
2020.09.06 11:53冗談なのにトキワジムの応接室にあるソファーで、リーダーである俺は仮眠を取っていた。別にサボっている訳ではない。必要な休息時間だ。それなのにいっつも俺の部下は、俺が居ないことに気付いては捜し始めて見つけては文句を言う。断じてサボっている訳ではない。ただちょっと誰にも言わずに休んだり外出したり...
2020.09.06 11:46影法師レッドが失踪してからもうすぐ一年が経とうとしている。リベンジすら許されなかった俺はただ毎日を無為に過ごしていた。それから脱却しようとジムリーダーに就任したものの、昔のように情熱が湧き上がることは無かった。なんて意味のない人生だろう。ある夏の日、ふとマサラタウンに帰った。何故だか今...
2020.09.06 11:43それはさながら自傷行為周りの歓声が耳に煩くて頭がガンガンする。たくさんの目が俺を取り囲む。失望の目。哀れみの目。同情の目。好奇の目。見下しの目。たくさんの口が、人形のようにパクパク動いていて気持ち悪い。何か云わなきゃ。少しでも、プライドを守れるような。助けてくれる人なんて誰も居ない。俺は独りなんだから...
2020.09.06 11:40エイプリルフール【レッド編】レッドは絶対日付感覚とか無いだろうから、今日がエイプリルフールって知らないんじゃないか? そう考えた俺はレッドに会いにシロガネ山を登った。相変わらず頂上でぼけーっとしているレッドを見つけ、大声で名前を呼ぶ。「レッドー! 来てやったぜ!」レッドは少し驚いたようにパッとこちらへ振り返...
2020.09.06 11:36エイプリルフール【トキワジム編】今日はエイプリルフール。午前中は嘘を吐きまくっても許される楽しい一日だ。すぐに見破ってもよし、あえて騙されてみるもよし、とっておきの嘘を披露するもよし。俺がリーダーを務めるトキワジムは面白いことが大好きなやつが多いので、今日は一年で最も騒がしくなる日だ。【トキワジム編】ジムに入る...
2020.09.06 08:07忘年会はハメを外しがち活気のある声が飛び交うにぎやかな大衆居酒屋。その中の四人テーブルに、レッド、グリーン、ヒビキ、シルバーが無言で席に着いた。レッドとグリーン、ヒビキとシルバーが隣同士で、通路側はグリーンとヒビキが座っている。通路側がこの二人であることにはちゃんと意味があり、グリーンは積極的に店員に...
2020.09.06 08:02君と星夜を駆ける「レッド知ってるか? サンタさんって本当はいないんだぜ!」「⋯⋯いる」「ばっかだなー信じちゃって! いっつも枕元に置かれてるプレゼントは、母ちゃんとかじいさんとか、とにかく家族が置いてんの! 大人が子どもに良い子でいろって言い聞かすためのウソなんだよ! うーそ!」「⋯⋯いや、いる...
2020.09.06 07:55デザートが食べたいグリーンは家の鍵を開けて中に入り、後ろから着いてきたレッドに鍵を閉めるように言おうとして振り返った。しかし振り返った瞬間レッドが倒れ込んできて、バランスが上手く取れずにそのまま玄関前の廊下で押し倒されてしまう。首元を掠めるレッドの吐息にぞわりとした。「⋯⋯食べたい」「ちょっ、れ、...