2020.09.12 02:23PROLOGUEどれだけバッジを集めても、チャンピオンになったとしても、旅を続けたとしても。いつかそこには終わりがある。もちろん命あるものは誰だって、死の運命を回避することはできない。だけど僕が恐れているのはそういった物理的な生命の停止じゃなく──終わりを迎えたあと、今までに歩んできた人生の軌跡...
2020.09.12 02:21一周目:LEAVE HURRY──ねぇ──生きてる?遠くから誰かの声が聞こえる。──おーい! ⋯⋯全然起きないなぁ。これは死んでるかな。真っ暗な意識の水底から、少しずつ浮上していく感覚。誰かが身体を揺さぶっている。もう少し寝ていたいのに、声の主はそれを許してくれないようだ。──でも今までこんなこと無かったし。...
2020.09.12 02:15一周目:DYING「何だよこれ⋯⋯」ゴールドの言葉を信じるのであれば、最初のスズの塔に戻るはずだった。しかしここは、スズの塔らしき場所ではあるが、最初の場所とは明らかに違う。全てが赤いのだ。柱も、床も、何もかも。そして今回は奥に道が続いている。この世界に意味や理を求めようとする事がそもそも間違って...
2020.09.12 02:09二周目:DENY──ねぇ──大丈夫?遠くから誰かの声が聞こえる。──おーい! ⋯⋯動かないなぁ。よっぽどショックだったのかな。ここには誰も居ないのに。幻聴だろうか? いっそ幻でも良い。こんな場所に独りで過ごすくらいなら。──ほら! 顔上げろってば! あーげーろー!なかなか鬱陶しい幻だ。今は動く気...
2020.09.12 02:05二周目:WHO ARE YOU KID?キュウ、と小さな生き物がゴールドの腕の中で愛らしく鳴く。ヒノアラシが生まれたのだ。シロガネ山の中を歩いていると、途中から川のように流れる水があちらこちらに湧いていた。その道すがらたまごからヒノアラシが孵った。ゴールドは大事そうにそれを抱えて歩き出す。前を歩くゴールドの様子は伺えな...
2020.09.12 01:59三周目:ONLY ONE次に鳥に連れられたのは森だった。森と言っても人の手の入ったような小道が続いている。そこにレッドの後ろ姿が見えた。「──レッド!」追いかけたものの曲道で見失ってしまった。「何? レッドがいたの?」「ああ──ってお前、腕元に戻ってるじゃねーか」「あ、本当だ」最初の頃のように戻ったゴー...
2020.09.12 01:51EPILOGUEグリーンが目を覚ますと、突き抜けるような青空が最初に目に入った。そして瑞々しく茂る緑。近くで流れる川の音。起き上がれば大きな岩肌──いや、山だ。シロガネ山の入り口だった。──俺、なんでここに居るんだっけ?ぼやける思考を必死に働かせて、グリーンは記憶を巡らせる。──ああ、そうだ。"...
2020.09.12 01:48失われた世界 ?週目「まあでも、するべきことははっきりしたね」「するべきこと?」最初に戻ったスズの塔。少し情緒不安定だったゴールドは今はもう完全に落ち着いていて、余裕の持った笑みを浮かべている。「この世界を創り出しているのはレッド。なら、この世界から抜け出すにはレッドを倒せばいい」レッドがこの世界を...
2020.09.12 01:39*失われた世界*これはポケモンの二次創作的な海外都市伝説LostSilverを元にした三次創作ゲームを元にした四次創作小説です!知らなくても問題ありません。グロ、ホラー、嘔吐表現注意。CPは一応ゴ→グリでレ→←グリって感じなんですが、誰とくっつくとかも無いのでCP的な表現は少なめかも。PROLO...