PIXIV概要欄に書いてたオマケまとめ+α
当時PIXIV概要欄に載せてたおまけとか、載せようとして考え直して消してたものとかをまとめました。途中一瞬だけヤスグリ要素ありますがおふざけレベルです。
本編と打って変わってギャグなのでイメージ崩したくない方にはおすすめしません!
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【01-人生交換NGシーン】
「わりぃけど、オレはジムリーダーにはならないよ」
「そうか、快諾してくれて良かったよ」
「いやだから、やんないって」
「大丈夫俺がちゃんと斡旋するから。ジムトレーナーはどうしようか。何か希望はあるかい」
「取り巻きなんていらねー! リーダーにはならないってば!」
「では俺が何人か用意しておこう」
「人の! 話を! 聞け!!」
僅か十一歳の少年たちがチャンピオンに上り詰めたニュースは世間を大いに賑わせた。
四天王の大将から無理やり不在となったトキワジムのリーダーを務めさせられた少年は、ずっとセキエイリーグに嫌がらせを続けているという。
【03-大切なものはNGシーンその1~正体隠そうと迷走した結果~】
プルルル──
ヒビキからの電話だ。早速再戦かと電話に出ると、なにやら興奮した様子で喋りだした。
『レッドさん! 今さっきシロガネ山に登ってきたところなんですけど、頂上にすっごく強いトレーナーがいて! 幽霊じゃなくて生きた人でした!! 負けちゃいました!! ピジョットってそんなに強いポケモンじゃないと思ってましたけど、上手く育てるとあんなに強くなるんですね──』
シロガネ山、頂上、ピジョット。
胸がざわざわとして落ち着かない。
これだけの情報なのに、全てが彼を指し示しているように感じた。この中で彼を指すものなんて、ピジョットくらいのものなのに。
一度深呼吸をしてからヒビキに尋ねる。
「どんな、人だった?」
「どんな? うーん⋯⋯イーブイのきぐるみ着てて見た目は分かりませんが、多分男性でしたね。やたらと高い裏声でラップ調で話しかけてきました」
「ら、ラップ?」
Hey Yo! 来たな強いトレーナー!
うしろのバクフーンかっけーなー!?
お前が今のチャンピオン?
最近のリーグってそんなもん?
確かめてやんぜ実力を!
「──とまあ、こんな感じで鬱陶しかったですが実力は本物でした。とても腹立たしいので鍛え直して瞬殺してやろうと思っています」
うん、グリーンじゃない。
僕の勘が絶対に違うと告げている。
確かめるまでもない。
僕は「そっか」と言ってポケギアの通話を切った。
【03-大切なものはNGシーンその2】
これを差し出したところで当然彼が飲むはずもないので、僕はそれを口に含んで見せて、彼の顎をつかみ、飲ませた。
──のだが、彼は上手く飲み込めなかったようで盛大にむせ始めた。
「げっほぁ!! げほっごほっ⋯⋯! はぐっ⋯⋯! ごほっ」
「だ、大丈夫?」
「きか⋯⋯ん! はいっ⋯⋯! おま、急⋯⋯! げほっ⋯⋯うっ⋯⋯」
訳もわからず涙目でむせる彼を見て、ああ気管に入ってしまったのだなと理解した。それを放置する僕は非道だと解っている。それでも。
──待ってくれなかった君が悪い。
散々むせたあとぱったりと眠る幼馴染を見守ってから、僕は彼と共にシロガネ山を下りた。
【04-裏切りと救済は紙一重NGシーン】
はは、とヤスタカは嬉しそうに笑った。
そして内緒話でもするかのように、オレの耳元に口を寄せた。
「じゃあさ、俺と結婚しない?」
「は?」
「あ、間違えた。手を組まない?」
「恋人みたいに?」
「腕を組むんじゃなくて」
「どっちが新郎?」
「俺かな! いやそうじゃなくて」
「和婚? 洋婚?」
「あの本当ふざけてすみませんでした話が進まないので勘弁してください」
【05-君がいないと偽次回予告】
全てを諦めたオレはこの監禁ライフをいっそ満喫することにした! ご飯は毎日三食出るし、やりたい放題わがまま三昧、たまにジムを閉め切りバトルして、もしやここは楽園か? 次回『グリーン、追い出される』 来週もまたみてくれよな!
【06-みずたまりの色NGシーン】
トレーナーの動揺はダイレクトにポケモンに伝わる。
様子のおかしい主人の様子に、ピカチュウは戸惑っているだろう──と予想していたのだが全くそんなことはなかった。むしろ「ご主人様のために大人しくしてろや若造が」とでも言いたげに闘志に燃えた目が爛々としている。全く隙が無い。
「な、なんで──」
「なんで、みんな今までで一番いい動きをしているんだ!」
「君のことが、大好きだからに決まってるじゃん」
レッドの言葉に、オレははっとした表情で固まった。もうお終いだ。
「負けた方が勝った方の言うことを聞く、で良いんだよね?」
【07-願い事をNGシーン】
「だから──オレを信じろ」
真っすぐに目を見つめる。
レッドの目は不安に揺れていて、何かを思い出しているようだった。深呼吸をひとつして、オレの目を強く見つめ返す。
「いや無理」
「えっ」
「思い返したけど失踪するわ逃げ出そうとするわでもう君のこと信用できる要素が無い」
「いや、行かないとストーリー進まねぇんだよ」
【08-ありふれた日NGシーン】
レッドが戻ってきた。
オレはにやっとして、レッドの腕を思い切り引き──
そのまま崖から飛び降りた。
驚きに固まっているレッドをちらっと見て、悪戯が成功したことを確かめてから、オレはピジョットを繰り出そうとした。が、ホルダーに引っかかって外せなかった。なんてこった!
「ピジョットピジョットピジョット頼む出てきてくれ!!」
「り、り、リザードン!!」
レッドが焦りながらも繰り出したリザードンの背中になんとか着地する。
「なんで旅行に誘った直後に心中しようとした!?」
「⋯⋯オレたち今死んでるか?」
「生きてるけど! 僕が咄嗟にリザードン出せたからだろ!」
完全にご立腹なレッドも、遠くなっていくシロガネ山も無視して太陽を仰ぐ。
生きてて良かった。
【嘆くヒビキ】
──出番がないんですよ。少年は呟いた。
──出番が欲しいのか? オレは問いかける。
「だって僕の出番ってレッドさんに負け報告するだけじゃないですか」
ジョウトとカントーの制覇者である僕が、グリーンさんなんかに負けたまま終わるなんて──少年は不満げだ。
「幼馴染が幼馴染に、睡眠薬飲ませて鎖に繋いで閉じ込めるような世界だけど、それでも出番が欲しいのか?」
オレはもう一度問いかけた。
──やっぱり、いいです。少年は呟いた。
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