お互い相手に知られたくない秘密を話さなければ出られない部屋
※ネタレベルでBL要素含みます。
※ギャグです。
「扉にロックが二つあるな」
「一人話せば一つロックが解除される仕組みみたいやな」
「別にオレ隠し事とかねぇけどなー。マサキは?」
「ああー⋯⋯せやなぁ⋯⋯」
「あるんだな。何だよ、全部吐いちまえよ」
「いやや! せっかくレッドに口止めしとんのに無駄になってまう!」
「は? レッドに話せてオレに話せないことってなんだよ」
「話せる話せないちゃうくて、レッドはまぁ、当事者っちゅーか⋯⋯」
「当事者? オレに話せないこと? ま、まさかお前ら付き合って⋯⋯!?」
「せやねん、実はわいレッドと⋯⋯ってちゃうわい! わいはグリーンくん一筋や!」
「そーだよなお前確か花屋のねーちゃんが好きって⋯⋯オレ!?」
「秘密にしとってんけどな、ずっと好きやってん」
「マサキ⋯⋯ロック解除されてねぇけど」
「嘘やからな」
「嘘かよ!!」
「いや、多分どっかで誰かがこのやり取り聞いとって遠隔でロック解除するんやと思って。心の内は真実かどうか分からんやろ? これで開かんかな思ったけど無理やったな。嘘発見器でもついとるんやろな。知らんけど」
「意外とちゃんと考えてたんだな⋯⋯」
「グリーンくんは思いつかんってことはそない大した秘密とちゃうんとちゃう? 何かあらへんの?」
「うーん⋯⋯あ、いや⋯⋯」
「なんや?」
「あるにはあるけど⋯⋯解除されなかったら超恥ずかしいな⋯⋯」
「大丈夫やって! 全部受け止めたるから言うてみぃ」
「実はオレ⋯⋯可愛いポケモン好きなんだよ。特にもふもふしたやつ⋯⋯」
「え⋯⋯秘密ってそれなん⋯⋯? あ、ロック解除されたわ。いやそれが秘密って可愛すぎるやろ! もっとドロドロしたもんとか羞恥に耐えかねんもんとかないんかい! わいが言いづらくなるやんけ!」
「なんだよそれ⋯⋯。で、マサキの秘密はなんだよ。言わねぇと出られないだろ」
「いやや⋯⋯グリーンくんの中のわいのイメージ壊したないもん」
「何があったってお預かりシステムと転送マシン作ったっていう偉業は変わらないだろ? 別に失望とかしねぇって」
「ほんまに?」
「ああ!」
「せやったら話すけど⋯⋯実はな、わいポケモンと合体したことあんねん」
「が、合体⋯⋯」
「転送マシン開発中に巻き込まれてもうてな、ポケモンの姿になってもうたんや」
「ああ、合体ってそういうことか⋯⋯」
「レッドに助けてもろて何とかなったんやけど、自分で作ったやつに巻き込まれるとか情けないわ⋯⋯」
「マサキ⋯⋯人間誰しも失敗はあるって! 失敗を繰り返して完璧なものを作っていく、開発ってのはそういう泥臭いもんだって言ってたじゃないか。それくらいで失望なんてしねーし、マサキは凄いやつだって気持ちは変わんねぇよ」
「失敗っちゅーか事故なんやけど⋯⋯ありがとうな⋯⋯」
──ロックが解除されました──
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